a voracious reader

洋書をメインに読書レビュー, 英語学習 and 雑記

2021年2月に読んだ洋書

2月に読んだ洋書の記録です。ちまちま書き溜めたので、また2月中にUPできる!嬉しい~。 いつも小説ばかり読んでいますが、今月はThe Courage to be HappyやThe Silo Efffectのおかげで、自己啓発系やビジネス書の面白さに気づくことができました。

また読みたい本が増えました。すなわち、積読が増えました。



Class Mom

★3

幼稚園のPTAリーダー役、Class Momを務めることになったJen。それぞれの事情を持つ保護者たちを取りまとめるのに毎回苦労しているが、ある日高校の時の同級生だったDonと再会。変わらずHandsomeなDonに惹かれたJenは、flirtingなメールを取り交わすようになる。


ちょっとズレてるJenを中心に展開するファミリーコメディ。ラブストーリーやロマンスの要素は強くないです。 幼児を持つ親なら、わかるーとニヤニヤすることがしょっちゅうあり、Jenの5歳の子、Maxの言動も、「そうそう幼児ってそういう意味わからない返しするよね」とJenに話しかけたくなりました。あんまり深く考えず楽しむタイプの本です。

かなりUSの生活に密着した表現が多く、AudioBookもドタバタコメディらしく抑揚の多いナレーションで、表紙のとっつきやすさはあるものの、思ったより意味が取れないこともありました。 自分が使うのに良い表現も多かったな、と読み終わってから気づきました。もうちょっとメモとっておけばよかったな~。

Aristotle and Dante Discover the Secrets of the Universe

★5

15歳のAriには友だちがいない。寡黙な父、心配性な母と暮らしている。12歳離れた兄は刑務所にいて、家族は誰も兄のことに触れないし、なぜ刑務所に行くことになったかも知らない。両親から子ども扱いされることにフラストレーションを感じていたAriはある日、Danteと出会う。Danteにスイミングを教えてもらったことをきっかけに、AriはDanteとの仲を深めていく。


家族、恋愛、友情、そもそも自分って?とTeenagerであるAriの迷い、成長、全てが詰まった本です。ふだんはおとなしいAriが時に短絡的に行動したり、父親が考えに考えを重ねてAriにアプローチする様子など、場面場面がとにかく愛おしい本でした。

物語の舞台は1987年なのですが、まだまだダイバーシティに対する理解が浅かった時代だったことを考えると、DanteやAriの苦悩が語られている以上だったことは想像に難くありません。2人を見守るそれぞれの両親も親として悩む様子が感じられて、親としても勉強になる本でした。

The Courage to Be Disliked: How to Free Yourself, Change your Life and Achieve Real Happiness

★4

YouthとPhilosoperの対話によってアドラー心理学の神髄をわかりやすく解説。大ベストセラー『嫌われる勇気』英訳。


この本は原書を何度も読んでいるので、内容は知っていたのですが、英訳で読んでも興味深い本でした。そりゃそうでしょと読み流すのは簡単ですが、いつもこのマインドで行動できているかと問われると即答できる人はそうそういないのでは?

特に今回はHorizontal Relationshipの章が響きました。かなりざっくり説明すると、上司部下、親子、どんな人間関係でも、誰が上で誰が下ではなく、みなHorizontalな立場で生きている。だから褒める&けなすではなく、ただThank you.という声かけだけを大切にすれば良いという考えです。 なぜ?と思った人には是非この本を。何かと不安定なこの時期にこそ、生き抜く勇気を持つために読んでおきたい一冊。

Everywhere and Every Way

★4

32歳のCaleb Pierceは建設会社Pierce Brothersの3代目。ある日急死した父の遺言により、兄弟3人で会社を運営することになる。Calebがくせ者ぞろいの弟たちを取りまとめるのに一苦労していたある日、一流インテリアデザイナーMorganが、好条件の案件をCalebに提案しにやってきた。 MorganはCalebにひとめ惚れするが、Businessに恋愛を持ち込まない主義のMorganは、自分の気持ちの折り合いをつけるのに四苦八苦する…。


ライトに楽しめる #さく読め ラブストーリー。建築用語も分かりにくいものはありません。Pierce一家の家族愛・兄弟愛や、脇を固めるPierece Brothersで働く仲間の存在感、ほっと心が温まるお話でした。

Morganの揺れ動く気持ちや、ある秘密を明かせないために苦悩する様子も、友人のようにすぐそばで見守っているような臨場感を感じました。 私は3兄弟の中では、クールでディーラー的立ち位置のTristanが好きです。このシリーズは続編があり、第3作でTristanが主人公なので、できればシリーズ全て読みたいです。AudioBookも聴きやすかったのでお薦めします。

Alexa, Why Can't You Love Me?

★4

72歳のHenryは最愛の妻を亡くして一人寂しく暮らしている。その様子を心配した娘がプレゼントしたのはAIスピーカーAlexa。最初はおっかなびっくりだったHenryも徐々にAlexaのいる生活に慣れていくが…。



Audible PlusCatalog(聴き放題)より1時間17分のNovella。歩きながら聴く軽いものを探していて選びました。ドラマ仕立てで声優の演技が素晴らしく、Henryが目の前にいるかのように聴きました。AIらしいAlexaの返しが面白く、最後の終わり方も好きです。

所詮AIスピーカーは機械で、話し相手になんかならないでしょう、という人ほど聴いてほしい。AIスピーカーにハートは無いですが、時に人間よりも温かな存在なのかもしれません。

The Vineyard Valentine

A Vineyard Valentine

A Vineyard Valentine

Amazon

★3

Eloisaは父から引き継いだVinyardの経営者。毎年Valentine DayはVinyardでSingle Soireeを開催するので、最大のかき入れ時。縁の下として営業に張り付くつもりだったEloisaだったが、予想外の展開に?!


Audible PlusCatalog(聴き放題)より、約1時間40分のNovella。Alexa~が良かったのと、Valentineの前だったので選びました。ベタベタなラブストーリーで、深い言い回しも無かったので、歩きながら聴くのにちょうど良かったです。 抑揚豊かに読むタイプのナレーターだったので、最初だけ苦戦して何度か聴き直しましたが、あとは聴きやすかったです。短い話で先が読める分、ストーリーを把握しやすかったのかもしれません。

ラブストーリーを読んだり聴いたりしていると、すぐ主人公たちが公私混同するのが楽しいです。私はUSの本をよく読んでいますが、実際に住んでいる人たちも、仕事をしててすぐ好きになったり、仕事そっちのけになっちゃったりするのでしょうか。それともファンタジーとしてフィクションだからこそ楽しんでいるのかな?

The Silo Effect

★4

あらゆる組織で障害となるものの1つ、タコツボ化(Silo Effect)について文化人類学者ののちFinancial Timesのライターとなった著者が、数々のインシデントや成功事例を通して、Siloに陥らず組織をよりスムーズにゴールに導く方法を解き明かす。


会社組織で働いているので、組織論には普段から興味があり手に取りました。以前洋書福袋を買った際に入手していた1冊です。組織体の事例が各章で語られるのですが、章ごとに読み易さが全く違う本で、経済系の章は内容が全くわからず、辞書をひきまくり、何度も章の最初から読み直して、何とか大枠を理解した感じです。そう、作者はFinancial Timesのライターだったのでした。。

ITサービス企業OpenTableのCEOから一介の警察官に鞍替えしたGoldstein、巨大IT企業Facebookが成功した秘訣、有名外科医Dr.Cosgroveが病院改革をした話は、冒険譚のようにワクワクしながら読みました。普段は小説が多いですが、ノンフィクションもこんなに楽しませてくれるのかと、嬉しい発見でした。 組織とはどうあるべきか、自分の立場で会社でできるアクションはあるのか、いろいろと考えるきっかけをくれた本でした。

The Courage to be Happy: True Contentment Is Within Your Power

★4

和書ベストセラー『幸せになる勇気』英訳。あれから3年、Youthは新たな職に就いていた。アドラーを学んだからこそ悩むYouthと諭すPhilosopherの対話で、アドラー心理学を更に掘り下げる。



前作The Courage to be Dislikedよりもpracticalな行動編として出版された本作。前作を聴き終えた後にすぐ読みたかったのですが、AudioBookがScribdで制限がかかったため、読めていませんでした。

聴き終えて印象に残ったのは、自分がCommunicationやLoveの定義だと思っていることが、定義ではなく入口でしかなかった、という点です。とにかく気が短くて、何かと目に見える結果や数字を追い求めがちなので、もっと広く長く深い視野で行動しようと、自省の機会になりました。

ノートにたくさんメモしながら聴いたので、まだまだ感想を記したい、気づきを伝えたい部分もありますが、これ以上書くと、短い本なのもあり自己啓発書の醍醐味が減るので、ぜひ読んでみてください。 迷えるYouthとPhilosopherの掛け合いが秀逸でAudioBook を強くお薦めします。

The Marriage Bargain

★4

Alexaは両親の借金を返すために、Nickと1年限定の契約結婚をする。Billionaireで血も涙も無いNickと、家族と犬を深く愛するAlexa。水の油の関係のはずだったが…。



前作が良かったJeniffer Probstの2冊目です。 #さく読め #さく聴け で、イケメンと美女が葛藤しつつ&すれ違いつつも、安定感のある展開が心地良い1冊。ぜひツッコミつつ時代劇のように素直に楽しんで欲しいハートウォーミングロマンスです。物語中で主人公の二人がそれぞれヤキモチを焼くのですが、自分がヤキモチを焼いていることに気づかず、frustratedになって衝動的に行動してしまうのが可愛い(笑)

こちらは1作目で、計4部作のようですが、登場人物が少なすぎて自分が好きなタイプの登場人物がいないので、この作家の続きを読むなら先日読んだEverywhere and every wayの続編にしようかと思います。


3月はビジネス書系+ウォーキング用の軽い読み物(耳メイン)の並行読みを続けていく予定です。 また3月末までに更新します!