読了 Life on the Refrigerator door
Life on the Refrigerator Door by Alice Kuipers
My rating: 4 of 5 stars
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【あらすじ ネタバレ無し】
この本は、冷蔵庫に貼ったメモしか出てこない、「メモ小説」です。
産婦人科医でシングルマザーのMomと15歳の一人娘Claireが、冷蔵庫に相手に残すメモだけで物語が進んでいきます。
最初は、買ってほしい食材や、家事の手伝いをお願いしたりと、どこの家庭でも良くみかけるありふれた内容のやりとりから始まります。
毎日忙し過ぎるMomはなかなかClaireとゆっくり過ごす時間がとれず、すれ違ったりはたまた喧嘩したり...。
もちろん2人はメモ以外でもコミュニケーションをとっているのですが、その様子はメモでしかわかりません。
そんなある日、Momに思いがけないことが起こります。
少しずつ、少しずつ、2人の何気ない日常が濃いものに変わっていきます。
最後はClaireからのメモで、物語は幕を閉じます。
【感想】
気づけばMomにどっぷり感情移入していたのは、私が親だからかもしれません。
前半はサクサク進むので、普通の洋書以上に隙間時間に読み進めるのが楽でした。
後半は「思いがけないこと」の顛末が気になり、ミステリーのようにぐいぐい引っ張られるように読み進めました。電車で読んでいたのですが、涙があふれてきて慌ててスマホをしまって、ラストは家でひとりでゆっくり。
ストレートで余計なものがそぎ落とされている分、母娘の愛情がグッと自分に迫ってくる、そんな小説でした。
私は感情や思っていることをストレートに表に出すタイプですが、そうでは無いタイプの人はもしかしたら少しお涙ちょうだいなストーリーテリングが鼻につくかもしれません。
【こんな人におススメします】
初心者向けとして紹介されているのを目にしますが、生活に密着した表現が多い分、全くの初心者には少しイメージしにくい気がします。
GRに飽きたころにトライするのが良いと思います。
語数も少なめなので、スピード感をもって読めます。
私はScribdで読みました。